PySWMM / EPA SWMM / Inland Flood

PySWMMによる
内水氾濫解析デモ

PySWMMは、EPA SWMMの雨水流出・雨水管・マンホール・ポンプ・貯留施設の解析を Pythonから実行、監視、制御するためのライブラリです。このデモでは、都市排水管網の水位・流量・越水量を計算し、 越水量を2次元浸水解析へ渡すためのCSV出力までを整理します。

PySWMMを中核にした内水氾濫解析処理フロー

内水氾濫では、PySWMMを管網解析の中核に使う

内水氾濫は、降雨が排水能力を超え、雨水管・水路・ポンプ・吐口で排水しきれなくなることで発生します。 PySWMMでは、SWMMの入力ファイルをPythonから実行し、マンホール水位、管渠流量、越水流量、ポンプ状態などを時系列で取得できます。 地表面の2D浸水深分布が必要な場合は、PySWMMで得たマンホール越水量をANUGAなどの2Dモデルへ点源として渡します。

雨水管・マンホール解析

SWMMのノード、リンク、サブキャッチメントを使い、管渠流量、マンホール水位、越水量を時系列で計算します。

Pythonによる自動実行

PySWMMからSWMMモデルを実行し、複数降雨ケース、ポンプ制御、結果CSV出力をPythonで自動化します。

2D浸水解析への接続

マンホール越水量を座標付きCSVへ変換し、ANUGAなどの2次元氾濫解析へ点源として受け渡します。

管網はSWMM、地表面浸水は2Dモデルへ分担

PySWMM単体でもマンホール越水量や排水能力不足の評価はできますが、道路上の浸水深分布や流速分布を詳細に描くには、 地表面2D氾濫モデルと組み合わせるのが実務的です。 まずPySWMMで越水地点・越水量を求め、次に越水量CSVを2D解析へ入力する構成にすると、 都市排水施設と面的な浸水範囲を分けて検討できます。

実務では、管渠台帳、マンホール地盤高、管底高、吐口水位、ポンプ能力、浸水実績によるキャリブレーションが重要です。

2D氾濫解析へ渡すCSV例

time,node_id,x,y,overflow_m3s
2026-05-02 00:10,MH001,139000.0,35000.0,0.12
2026-05-02 00:15,MH001,139000.0,35000.0,0.35

主な入力データ

  • SWMM入力ファイル .inp(サブキャッチメント、ノード、リンク、雨量、吐口条件)
  • マンホール座標、地盤高、管底高、管径、延長、粗度係数
  • 設計降雨または実績降雨の時系列データ
  • ポンプ場、貯留施設、吐口水位、放流先河川水位
  • 2D解析へ渡す場合のDEM、建物・道路、土地利用、粗度係数

主な出力データ

  • マンホール水位・水深時系列
  • マンホール越水流量・総越水量
  • 管渠流量・流速・満管区間の確認
  • 越水開始時刻・ボトルネック地点の抽出
  • 2D氾濫解析用の time,node_id,x,y,overflow_m3s CSV

内水氾濫解析のサンプル図

小規模な排水ネットワークを想定し、設計降雨、ノード水深、管渠流量、マンホール越水量、2D解析への接続フローを可視化しています。

PySWMM内水氾濫解析デモの設計降雨ハイエトグラフ

1. 設計降雨ハイエトグラフ

短時間強雨を想定した降雨条件を与え、排水区から管網へ流入する雨水流出を計算します。

マンホールごとの越水流量時系列

2. マンホール別 越水流量時系列

排水能力を超えたノードで越水が発生する時刻とピーク流量を確認します。

ノード水深と越水判定の確認図

3. ノード水深・越水判定

マンホール水深が最大深に近づく過程を確認し、越水発生の原因を把握します。

管渠ごとの流量時系列

4. 管渠流量時系列

管路ごとの流量変化を比較し、満管・逆流・ボトルネックになりやすい区間を確認します。

排水ネットワーク上の総越水量確認図

5. 排水ネットワークと総越水量

マンホール位置と総越水量を平面図上に表示し、2D氾濫解析へ渡す点源候補を整理します。

PySWMMから2D氾濫解析へ接続する処理フロー

6. PySWMM処理フロー

SWMM管網解析、越水量抽出、ANUGA等の2D浸水解析、QGIS・Web可視化までの流れです。

公式リンク・マニュアル

PySWMMはEPA SWMMをPythonから操作するライブラリです。入力ファイルの仕様や水理・水文計算の意味はEPA SWMMマニュアル、 Python APIの使い方はPySWMM公式ドキュメントとGitHubを参照してください。

PySWMM実行・時系列CSV出力サンプル

PySWMMがインストールされていない環境でも確認できるよう、--synthetic で疑似計算結果を出力できる形にしています。 実務版ではSWMM入力ファイル、管渠台帳、降雨時系列を差し替えて利用します。

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2D氾濫解析用 越水点源CSV変換サンプル

PySWMMの時系列結果とマンホール座標を結合し、ANUGA等で読み込みやすい time,node_id,x,y,overflow_m3s 形式へ変換します。

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